打ち合わせ
各地で天候不順が報じられる中、
東京も急に雨が降ったり、蒸し暑かったりの毎日です。
そんなジメジメを吹っ飛ばす勢いで、今日はケルン公演の打ち合わせをしてきました!
参加者は、以前このブログでもご紹介したチェロのオリバー・ヴェンホルト氏、高橋さん、そして今回指揮をして頂く水間博明氏、津軽三味線の木乃下真市さん、マネージャーの島浦さんと大場さん等々、大人数での打ち合わせでした。
まずは、渋谷の某鮨屋で楽しくランチ!
今回指揮をして頂く水間さんは、ちょうど日本でのお仕事で帰国中だったのですが、ケルンにもう20年以上在住していて、オーケストラでは首席ファゴット奏者としての顔も持ち、作曲もするマルチな才能の持ち主です。
ケルンは内陸なので、なかなか美味しいお魚がないそうで、たっぷり日本のお寿司を堪能して頂きました。
そして、「絃魂」ドイツ初演に向けて、木乃下さんとお寿司を交えての初顔合わせ!
釣り好きの木乃下さんの話題から始まって、乾燥したヨーロッパでの楽器のケアのこと、音の鳴りの良いこと等いろいろと楽しいお話で盛り上がりました。
やはりリハーサルで初めて顔を合わすより、こうして気心を知っておいた方が、リハーサルもスムーズに行くんですよね。
特に「絃魂」は、“曲弾き”という津軽三味線独特のアドリブの部分があるのですが、それとオーケストラとのバランスは、この曲の要ともなるところなので、所謂“阿吽の呼吸”が重要になるんです。
あと、オリバーさんと水間さんを交えては「祷歌」の打ち合わせ。
今回が初演となる「祷歌」は、初演ならではの音楽の構築、作品とソリストと指揮者との意志の疎通がとても大切なんです。
フレーズの感じ方、リズムの解釈等を打ち合わせしました。
その他、いろんな打ち合わせをしたのですが、、、、
失敗した!!!
折角ブログをしているので、デジカメを持って行ってみんなの写真をアップしようと思っていたのですが、打ち合わせに熱中していて、すっかり写真を撮るのを忘れてしまいました!
スミマセン!!!
でも確実に着々とケルン公演の制作は進んでいます!
今日集まった皆さんも、とっても公演を楽しみにしてくれていました。
あとちょうど1ヶ月後。
それまで、またいろいろと報告しますね!!
(写真撮り忘れないようにしないと…ね!)
犬夜叉
ようやく少年サンデー誌上でも発表されましたが、
「犬夜叉 完結編 」がこの秋より放送スタートとなります!
第1期の放送が終わって約5年。
待ちに待った多くのファンの皆様、本当にお待たせしました!
そして、この時期に「犬夜叉幻想」をケルンで公演するタイミング!
まさに「完結編」を待っていたかのようなプログラムですね♪
実は、このプログラミング、先のブログにも書きましたが、
最初から選曲されていたわけではありませんでした。
この公演の企画者であり、オーケストラの事務局長でもあるFechner氏は、日本の太鼓とオーケストラで何か出来ないか、というのが最初のコンセプトであったらしく、それまで僕の「民舞組曲」をバイエルン響などで取り上げてくれてはいましたが、劇伴の音楽を書いていることは知らなかったのです。
2002年、ミュンヘンでバイエルン響が「民舞組曲」を演奏している経緯などはコラム にも書いていますが、この時街の本屋さんへ行き、多くの「MANGA」が売られていることにビックリしました。
しかもアニメージュのようなアニメ専門誌まであって、ちょうど犬夜叉の特集などもあったのには2度ビックリ!
こっちのオーケストラで「犬夜叉幻想」をやったらなぁ…
なんて、その時は妄想していたんですけど、まさか本当にドイツで演奏する時が来るとは夢にも思いませんでした。
ケルンには大きなメッセ(見本市会場)があって、そこでアニメやゲームの世界的な見本市が毎年のように行われるそうです。
犬夜叉をはじめ、D.Gray-manなど、僕が音楽を担当させて頂いたアニメがとても人気らしく、コスプレファンも大勢いるそうなんです。
そんな中、Fechner氏のお孫さんが
「和田薫の演奏会やるの? だったら絶対犬夜叉を演奏して!」
とリクエストをしてくれたようで、目出度く“犬夜叉幻想ドイツ初演 ”となったわけです。
犬夜叉は、オーケストラの劇伴に加え、多くの邦楽器を取り入れています。
それは犬夜叉の世界観をよりリアルしたいというコンセプトと同時に、ファンである小学生や中学生たちにホンモノの邦楽器を“古典曲”でなく、自然な形で聴き入れて欲しいという願いからでした。
そのかいあってか、多くの子供達が笛や箏をやりはじめたというお頼りを頂きました。
「犬夜叉幻想」は、オーケストラ作品なので邦楽器の編成はありませんが、そのテイストは「和」そのものですし、それを期待してくれているケルンのお客様に「生」で聴いて欲しいと思っています。
コンサートホールに、犬夜叉やかごめや殺生丸のコスプレでファンの人が来てくれるとイイなぁ。
(「和田薫の世界 喚起の時」より「犬夜叉幻想」後半部)
「土俗的舞曲」
テレビでは連日政局の動向が報道されていますね。
なんと総選挙は8月30日?!
まだケルンにいるんですけど…(汗)
さて、今日はプログラムのお話の続きを。
「土俗的舞曲 」
「和田薫の世界 喚起の時」より「土俗的舞曲」
この曲のことは、吹奏楽経験者をはじめ、多くの方がご存じかもしれませんが、改めて今回お話したいと思います。
元々、この曲はピアノ曲として作曲し、その後吹奏楽曲、そしてオーケストラとして変遷してきました。
大学2年の時、副科ピアノクラスの発表会があり、作曲科の学生はそれぞれ自作の曲を弾くようにとの課題が出され、2楽章からなる「連画」という曲を作曲し自演しました。
その時の演奏を聴いていたトロンボーンの友人が、
「この2曲目は吹奏楽向きじゃない? 時間も課題曲にピッタリだよ」
と、アドバイスをくれたのでした。
課題曲とは、全日本吹奏楽コンクール の課題曲のことで、毎年1,2曲(当時)を公募というコンクール形式で募集していました。
僕自身、高校時代吹奏楽部でホルンを吹いていたので、
「それじゃ、やってみようかな」
と、早速吹奏楽へのオーケストレーションをし、まず大学で試演、手直しをして応募、課題曲に選出、という経緯で吹奏楽版の「土俗的舞曲」がここに誕生しました。
この作品は、僕にとって一種の“スタート”でもありました。
まず第一に、初めて日本的な書法で作曲したのがこの作品でした。
それまでの高校時代や大学時代は、後期ロマン派や近現代的な作風の曲を習作していましたが、どうしてもその中には自分の“道”は見つけられないでいました。
そして第二に、師匠である伊福部昭先生からいろいろと教えを頂いている中、日本の伝統的な音楽文化の重要性は認識できても、なかなか経験や実践として実感できず悶々としていた時でもありました。
そんな時、この「土俗的舞曲」を通し、作曲や演奏の中で様々な重要なこと、その後僕が作曲家としてテーマにすべきことをこの作品は示してくれました。
そして、先日のブログの「囃子 」の中でも触れましたが、「民舞組曲」を作曲する中で、この曲を終曲に配したのは、それまでの僕の作曲過程における総括にしたかったと言う思いからでした。
19歳の時にピアノ曲として作曲してから28年。
この間、現代音楽界や世界の音楽事情も変わってきました。
でも、今回ケルンでこの曲を演奏したいと言ってくれたFechner氏の気持ちは、時代と国や民族を越えて、音楽の本来の意義が共鳴したのだと、本当に実感しています。
今でも、師匠の言葉が耳の奥に残って聞こえてきます。
英哲さんと
関東ではようやく梅雨明け宣言もあり、
毎日暑い日が続いていますが、皆さんのところは如何でしょうか?
その梅雨明けの中、先日小田原にある林英哲 さんの太鼓道場でコンサートや新作「鬼神」の打ち合わせをしてきました。
ちょうど今、ケルンから公演打ち合わせの代理人をしてもらっている高橋さんと、オーケストラのチェリストであり今回のソリストでもあるオリバー・ヴェンホルトさんも来日していて、ご挨拶を兼ねて小田原まで同行して頂きました。
ロマンスカーで約1時間。
ちょっとした小旅行気分でしたが、公演の話満載で、あっという間に小田原に到着。
そこでマネージャーの大場さんと合流し、車で山道を走ること約15分。
廃校になった小学校の建物を再利用した太鼓道場で、英哲さん、上田さん、田代さんの今回出演して下さる方々がお出迎えをして下さいました。
まずは、オリバーさんと高橋さんをご紹介。
そして、公演の内容や会場のこと、楽器のこと、新作のことなど打ち合わせは和やかな雰囲気で進んで行きました。
右から、オリバー・ヴェンホルトさん、高橋さん、英哲さん、僕。
そして、今回急遽、英哲さんとケルンで人気のヴァイオリニスト・Takashi Bernhöft氏とのコラボレーションを取り入れると言う打ち合わせをしました。
Takashiさんは、ドイツで活動しているのですが、お母様が日本人で日本の文化に大変興味があり、ご自身の曲も日本的な音にインスパイアされた作品を作っています。
今回英哲さんと共演できるのを大変楽しみにしているらしく、即興合戦の資料として、下打ち合わせと映像資料を記録しました。
「着到」を演奏中。右から田代さん、英哲さん、上田さん。
3時間ほどタップリと打ち合わせした後、
英哲さんの計らいで、かまぼこで有名な小田原の「鈴廣 」でお食事を頂きました。
あまりに食事が美味しかったのと、話が盛り上がって写真を撮り忘れてしまい、ここでご紹介できないのが残念ですが、是非小田原へお立ち寄りの際はお食事に行かれることをお勧めします!
今回の打ち合わせで、ケルン公演の内容がかなり具体的に見えてきました。
たくさんの出演者やスタッフの協力の下、熱狂的な公演になること絶対です!
「鬼神」の打ち合わせ&練習のために8月にもう一度小田原へ伺いますが、
またその時の様子もアップしますからお楽しみに!
吹奏楽のための交響組曲「空へ ー救いの翼ー」の楽譜販売
12月に公開された映画「空へ - 救いの翼-RESCUE WINGS」の音楽を元に交響組曲として今年5月航空自衛隊中央音楽隊で初演した本作がいよいよ発売!
発売日:2009年7月31日 価格:18,900円(税込)
内容:スコア・パート譜一式
お問合せ:東京ハッスルコピー ≫
新作「ある詩人の三つの詠懐 ー金管六重奏のためのー」をリリース!
日本のトッププレーヤーが集結した金管六重奏“ブラス・ヘキサンゴン”が待望の新作アルバム「ヘキサゴン・オリジナルズ」をキングレコードより発売!
発売:2009年8月26日
定価:3,000円(税込) CD番号:KICC-793
11月の日本音楽集団定期に新作初演!
日本音楽集団の11月定期に新作「秋夢譚」を初演。そして恩師・伊福部昭の日本狂詩曲を日本音楽集団大合奏版にアレンジ初演!
第197回定期演奏会~日本音楽集団創立45周年記念シリーズ~
2009年11月18日(水) 第一生命ホール(晴海トリトンスクエア)
午後19:00開演 (午後18:30開場)
「民舞組曲」より「囃子」
今回は、この特別ブログならではの企画で、
ケルンで公演する「民舞組曲」から「囃子」の演奏をアップします!
この演奏は、2003年11月に公演した僕の作品展でもある
「和田薫の世界 喚起の時」のライヴ映像です。
「オーケストラのための民舞組曲」は、1987年僕がヨーロッパを放浪中に作曲したもので、ヨーロッパ各地を訪れながら、日本人として何を表現し、作曲家として何を書くべきなのかを思索する中完成しました。
ヨーロッパのそれぞれの国には、5万人位の中規模都市でもオーケストラが存在します。それは地域の生活に溶け込み、自分たちのホームであるホールで練習も本番もします。
マーラーを演奏するような大オーケストラではなく、二管編成の、所謂シューベトサイズと言う規模なのですが、そこには音楽を楽しむ演奏家と聴衆が、ホールと言うサロンの中で、実に豊に音楽を享受していました。
そういう派手ではない、日常的な音楽のあり方を見聞し、
こういうサイズの、日常的な作品を書きたいと思っての創作でした。
曲は、「囃子」「馬子唄」「踊り」「追分」「土俗的舞曲」の5つの小品からなる組曲ですが、今回アップした「囃子」は、前述した創作のコンセプトの発端でもありました。
・ コンパクトな編成
・ 笛と太鼓を中心とした楽想
・ 津軽の「あいや節」からのリズムモチーフ
・ 合いの手としての「声」の導入
等々、それまで僕が作曲してきた作品とは全く違った方向性なのでした。
ある意味、この作品から僕は「日本人」としての作曲家の立場を意識してきたと言っても過言ではありません。
それには、前述したヨーロッパでの見聞の影響もありますが、
もう一つ、当時、指揮者の広上淳一さんのところへ居候していた僕は、
ヨーロッパと日本の音楽の現状と、現代音楽のあり方、そして日本人が西洋音楽をやることの意味と意義を、毎晩のように酒を酌み交わしながら語り合っていたことも大きく影響しています。
それは、作曲家の立場、演奏家の立場と環境は違えど、その未来へ向かっての「覚悟」を生成するに最も必要な時間だったのかもしれません。
その中で生まれたのが「民舞組曲」です。
この作品は、語り合った中で得た結果とヨーロッパで散々お世話になったお礼の意味を込めて、広上さんへ献呈されています。
広上さんが、スウェーデンのレーベルBISでこの曲をレコーディングしてくれたのがきっかけとなり、Fechner氏がこの曲を知り、2002年バイエルン放送響で演奏して頂き、そして今回のケルン公演と繋がってきたのです。
作曲してから、もう22年。
友人の部屋を借りてオーケストレーションしたり、
後輩たちにパート譜作りを手伝って貰ったりしたのが、つい昨日のようです。
そうそう、もう一つエピソード。
この曲は、スウェーデンでの初演が決まっていたので、当初から英語のタイトル「Folkloric Dance Suite for orchestra」と決まっていたのですが、日本初演をする時にこれをどう訳そうか迷っていました。
そのことを師匠である伊福部昭先生に相談したところ、
「『Folkloric Dance』だから『民』と『舞』を合わせたら?」
と提案して頂きました。
つまり、和訳タイトル「民舞組曲」の名付け親は、伊福部先生なんです。
ケルン
みなさん、ケルンってご存知でしたか?
ドイツの中では、最も古い都市のひとつとして、ローマ帝国時代に建設された都市で、その名前は英語やフランス語のCologneからも分かるようにオーデコロン(フランス語で「ケルンの香水」)発祥の地でもあるんです。
そして最も有名なケルン大聖堂は、世界遺産にも登録されています。
日本でいうと杜の都仙台や京都のようなところでしょうか。
そう思っていたら、京都市とは姉妹都市関係にあるんですね。
僕は、個人的にはケルンと言えば、まずキース・ジャレットの「ケルンコンサート 」
大学時代、友人に勧められて聴いたのがきっかけで、一時キース・ジャレットにハマリましたね。ケルン風なアドリブをよく真似て弾いてました。
そして、日本にも何度が来日している「ケルン放送交響楽団 」
今回公演してくれる「WDRケルン放送管弦楽団 」とは別オーケストラなのですが、同じ放送局のオーケストラで、歴史はケルン放送管弦楽団の方が古いようです。
交響楽団の方は主にクラシック、管弦楽団の方はクラシックもやるが、あらゆるジャンルのオーケストラ音楽をカバーするそうです。
そういう意味では、僕の作品にはビッタリ!
実は、20数年前のヨーロッパ放浪時代、一度ケルンを訪れているんです。
当時、オランダに在住していた指揮者の広上淳一さんのところへ転がり込んでいた僕は、
「おい、ちょっとケルンへ遊びに行こうぜ!」
と唐突に言われ、電車に飛び乗ること2時間あまり、古都ケルンへ到着。
当地で古楽を勉強していた知人の案内でケルン観光をしているんです。
もう四半世紀近く前のことなので、記憶も断片的なんですが、
あの大聖堂のことだけは良く覚えています。
500年の歳月をかけて建設された様相は、それはそれは圧巻で、ここにヨーロッパの歴史と宗教が凝縮している様をまざまざと見せつけられた思いでした。
以後どこの国に行っても聖堂訪問は僕のオキマリとなりました。
現在は、ドイツ最大規模を誇るケルンメッセ(東京ドームの5倍以上!)があり、
アニメやゲームの見本市もあるそうです。
ちょうど、今年の8月から9月にかけてにゲームの見本市 があるそうで、
僕がケルンを訪れている頃は、かなり賑わっているそうです。
そして、なな、なんと、僕のコンサートの2週間後に、スクエア・エニックスの作品を中心にしたコンサート が、同じオーケストラの同じホールであるんですって!!
その中には、下村陽子さんが作曲し、僕がオーケストレーションをお手伝いした「KINGDOM HEARTS」も演奏されるらしく、
この時期2週にわたり、日本の現代作品・アニメ・ゲーム音楽が演奏されるなんて、
なんて、ケルンて素晴らしいんでしょう!!!
そんな魅惑の街ケルンへみなさんもどうですか?ケルン公演ツアー
最後は、ちょっと宣伝。(汗)
プログラムについて
今日は、プログラムについてお話を。。。
当初はこのイベント的コンサートにいろいろなアイデアが出されました。
ドイツで若い人たちに圧倒的に人気のあるバンドとのコラボレーション。
民俗的な和太鼓のステージ等々。
兎に角、Fechner氏の現代音楽でもクラシックでもない音楽をやりたい、
という企画のもと斬新なアイデアが出ていたのですが、
なかなか「これっ!」というのが決まらず…
そんな時、WDRケルン放送管弦楽団 との交渉を担当して下さったケルン在住のヴァイオリニスト高橋知月子さんが一時帰国すると言うことで、日本で打ち合わせをすることが出来ました。
新宿の某喫茶店で待ち合わせ、そこにはご主人でもあるチェリストのOliver Wenhold氏も一緒にいらしてました。
いろいろと話が進み、Oliverさんをソリストに叙情的なコンチェルトを初演することが決まりました。
彼は「民舞組曲」の「追分」を大変気に入ってくれて、「ああいう感じで、長さが倍くらいのがいい」と、かなり具体的な話にもなりました。
「『荒城の月』なんかをモチーフにコンチェルトにしてみるのは?」
とか、日本のメロディーをモチーフにすることなどのアイデアも出たのですが、
まずはこれからじっくり考えます、ということで今回の打ち合わせは終了。
そして参考のために「喚起の時」CD&DVDを差し上げたのでした。
それから暫くして、ケルンから連絡がありました。
2日のブログに書いた通り、「絃魂」と「海響」をやろう!
もうバンドはなし! 和田の作品だけでコンサートをしよう!
と無謀な(?!)企画へと突進して行ったのでした。
最初のブログにも書いたように、Fechner氏は「民舞組曲」、
特に「囃子」と「土俗的舞曲」をとても気に入っていて、
「これは絶対プログラムに入れるべき!」
ということで、あとは構成をどうするか…
そこで、折角世界的和太鼓奏者の林英哲さんと英哲風雲の会が参加するのだから、彼らだけのステージも是非!
ということで、英哲さんのソロ「着到」に続いてアンサンブルの「三つ舞」がプログラムされました。
ここで問題なのは、曲順と楽器の配置です。
和太鼓群は、かなりの分量と重さがあるため、そう簡単には出し入れできません。
勿論、オーケストラもコンサートの進行中に全体の配置を替えるわけにはいかないので、和太鼓のソロやアンサンブルの見せ方がとても難しいのです。
最終的には、オーケストラの後方センターに固定スペースを陣取ることになりました。
あとは、ホールの響きとの問題です。
それと、転換の時間稼ぎの意味もあり曲と曲の間にMCを入れることになりました。
通常のクラシックのコンサートでは、曲間にオシャベリはないですよね。
ドイツ語を話せない僕がどうなるのか…
かなり心配な部分でもあります(大汗)
全体は、第1部と第2部にわかれ、
第1部は民俗色のある内容、
第2部は新作初演を含めた、少し現代的な内容となりました。
ただ第1部での「民舞組曲」を全曲やると、コンサート全体の時間が長過ぎるので、「囃子」と「土俗的舞曲」のみとして、その間にMCを挟みながら英哲さんらのコーナーを構成しました。
そして、「着到」と「三つ舞」の間に、
ドイツで大人気のヴァイオリニストTakashi Bernhöft 氏にアドリブで参加してもらうことになり、大きく華を添えてくれることでしょう。
約2時間のコンサート。
ドイツの聴衆の反応が楽しみです!